はじめに 適切な報連相（報告・連絡・相談）ができる人は、上司や先輩からの評価が高まり、キャリアアップにもつながります。
本記事では、職場での信頼を得るための報連相のポイントや具体的な実践方法を解説します。
1. そもそも報連相（ほうれんそう）とは？
報連相とは、「報告・連絡・相談」の略で、職場での円滑なコミュニケーションを支える基本的なスキルです。
-
報告：仕事の進捗や結果を上司に伝えること。
-
連絡：必要な情報を関係者に共有すること。
-
相談：問題や課題が発生したときに、適切なアドバイスを求めること。
これらを適切に行うことで、チームのパフォーマンス向上やトラブルの早期解決につながります。
よくあるNG例
「〇〇の件ですが… えっと… どうなったんでしたっけ？」
「え？ 進捗どうなってるの？」
「まだやってる途中です… 詳細は… えっと… すみません、すぐ確認します。」
「事前に状況を整理してから報告してくれないと、判断ができないよ。」
➡ ポイント：
「報告の準備不足」が最大の問題です。上司に報告する際、内容を整理せずに話し始めると、情報が伝わりにくく、相手の判断を遅らせる原因になります。
また、「結論が曖昧」「詳細がすぐに出てこない」といった状況では、上司は不安を感じ、指示を出しづらくなります。
適切な報告を行うには、①事前に状況を整理する、②結論から伝える、③必要なデータを準備することが不可欠です。
これにより、信頼感が増し、評価も向上します。報告の際は、事前に内容を整理し、結論から伝えることが重要。
2. 報連相が評価を上げる理由
職場では、上司や先輩が部下の仕事ぶりを評価する際、「円滑なコミュニケーション」を重視します。以下の点で報連相が重要です。
-
上司の意思決定をサポートできる
-
業務の進捗管理がスムーズになる
-
トラブルを未然に防ぐことができる
-
組織の信頼関係を構築できる
適切な報連相ができると、「この人は仕事ができる」「安心して任せられる」と評価が高まります。
3. 上手な「報告」のポイント
「報告」は、業務の進捗や成果を上司に伝える重要なプロセスです。以下のポイントを押さえることで、わかりやすく、的確な報告ができます。
3-1. 端的に結論から話す
上司は忙しいため、まず「何がどうなったのか」という結論を伝え、その後に詳細を補足しましょう。
例：
-
❌「今進めている案件の件ですが…」
-
✅「A案件ですが、予定通り本日完了しました。最終チェックの詳細をご報告します。」
3-2. 事実と意見を分けて伝える
曖昧な表現を避け、「事実」と「考察・意見」を明確に分けることで、上司が判断しやすくなります。
3-3. 定期的な進捗報告をする
トラブルが発生してから報告するのではなく、日常的に進捗を共有することで、リスクを事前に察知できます。
例：
❌「問題が起きたので報告します」
✅「今週の進捗ですが、〇〇の点で課題が見つかりました。早めに対策を講じたいと考えています。」
4. 適切な「連絡」のコツ
「連絡」は、関係者に必要な情報を漏れなく伝えることが目的です。適切な連絡ができると、業務の円滑な進行につながります。
4-1. 連絡の基本は「簡潔・正確・迅速」
連絡は、簡潔で正確、そしてできるだけ早く伝えることが重要です。特に、スケジュール変更や重要な情報は遅れずに連絡しましょう。
4-2. 連絡手段を適切に選ぶ
対面・電話・メール・チャットなど、連絡手段には様々なものがあります。緊急度や重要度に応じて最適な手段を選びましょう。
例：
急ぎの案件 → 直接話す、電話
共有が必要な情報 → メールやチャット
4-3. 相手に伝わったことを確認する
連絡は「伝えたつもり」ではなく、「伝わったかどうか」が重要です。特に重要な内容は、相手からの確認返信を求めるのが望ましいです。
5. 効果的な「相談」の進め方
「相談」は、問題が発生した際に適切なアドバイスを求めるためのものです。効果的な相談ができると、上司や先輩からの信頼が高まります。
5-1. 事前に状況を整理して相談する
「何を相談したいのか」が明確でないと、的確なアドバイスを得られません。事前に現状や課題を整理し、具体的な質問を準備しましょう。
例：
❌「〇〇の件、どうしたらいいでしょう？」
✅「〇〇の案件ですが、A案とB案のどちらを選ぶべきか悩んでいます。それぞれのメリットは〇〇ですが、ご意見を伺いたいです。」
5-2. 相談は早めに行う
問題が手に負えなくなってから相談するのではなく、早めにアドバイスを求めることで、より良い解決策を見つけやすくなります。
5-3. アドバイスを実行し、結果を報告する
相談した後は、アドバイスを実行し、その結果を上司や先輩に報告することで、さらに良い関係を築くことができます。
6. 失敗しがちな報連相のNG例
「報告が遅い」
問題が発生したとき、すぐに報告しないと対応が後手に回り、大きなトラブルへと発展する可能性があります。
「連絡が漏れる」
関係者全員に適切に情報を伝えないと、業務の遅延やミスが生じる原因となります。正確な情報共有が必要です。
「相談せずに独断で進める」
自己判断で進めてしまうと、間違った方向に進んでしまう可能性があります。重要な判断は相談の上で進めることが大切です。
7. 信頼される人が実践している報連相の習慣
「報告は定期的に行う」
業務の進捗を定期的に伝えることで、上司やチームメンバーの安心感を高め、信頼関係を築くことができます。
「連絡はシンプルかつ適切に」
伝えるべき情報を整理し、分かりやすく伝えることで、相手が迅速に対応できるようになります。
「相談は準備してから行う」
ただ「どうしたらいいですか？」ではなく、問題の背景や考えた解決策を伝えることで、建設的なアドバイスをもらいやすくなります。
8. まとめ
報連相は、職場での評価を上げるために欠かせないスキルです。
日々の業務の中で意識して実践することで、上司や先輩から信頼され、キャリアアップにつながります。
報告は結論から、簡潔に伝える。
連絡は迅速・正確に、手段を適切に選ぶ。
相談は事前に整理し、早めに行う。
適切な報連相を身につけることで、仕事の進め方がスムーズになり、評価も向上します。日々の業務の中で意識して実践していきましょう。
【関連記事】
社内評価を上げるには？結果を出すだけでは不十分な理由
「この人と働きたい！」と思わせる仕事の進め方とは？
成長する人が実践しているフィードバックの受け止め方
コメント